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フィリピンの医療



フィリピンで生活していると、ただでさえむさ苦しい劣悪な環境の上に、
食べるものも子供の好きそうなジャンクフードの類ばっかでろくな物がない。

ストレスか食べ物か、原因はよくわからないまま、自然とそのうち体の調子もおかしくなってくる。

最初は、喉に違和感を覚え、食べ物を飲みこみづらくなった。

食欲もなくなっていき、少量でもなんとか無理やり食べるようにして、何日かもたせていた。

その後マニラで歩いている時、強い胸の痛みを覚えた。

一定の感覚をおいて痛みが襲ってくる感じだった。

狭心症か何かか、初めはそういう類の病気を疑い、痛みに耐えながらも歩を進め、自然と病院のほうへ向かっていた。

「マカティメディカルセンター」という、フィリピンでも有数であろう大きな病院。

ちなみにフィリピンなどでは、救急車はないに等しく、救急車を持っている病院に直接連絡して呼ぶという方法になるのだが、それも救急車が出払ってる場合はどうにもならない。

その代わりと言ってはなんだが、ある程度の規模の病院にはERがあるので、緊急時には自力でERまで行くことになる。

マカティメディカルセンターにも、当然ERがあり、けっこうな数のスタッフが24時間体制で働いている。

この病院は、医療設備も日本の大学病院に引けを取らないほど充実している。

胸の痛みはあるものの、ERには行かず、一階奥にある、主にスタッフが利用する食堂に行った。

とりあえずすでに病院の中だし、万が一急変しても大差ないだろう、という思いもあり、空腹だったので、食道で軽く何か食べることにした。

モタモタしてはいたが、ERに行くことは決めていた。

ERに行き、簡単に具合を訴え、血圧、体温を測り、問診表を別の受付に提出すると、その内容を
スタッフがコンピューターに入力していた。

このあまりに形式的な電子化の作業が、後にどんな役にたつのだろうか、という疑問がこの時すでににわかにはあった。

その後、応急処置用のベッドの準備を待っている間にやらされたのは、「肺の中をきれいにする」とかいうことで、何かの装置を動かして、口にあてて吸いこんでいた。

主症状は胸の痛みだったが、胸が苦しいとも書いたので、「肺」を疑ったか...

心配していたとおり、鼻からポイントがずれているような気がする。

マニラの大気汚染により、肺の病気を患う例が多いということもあってか、少しでもそれらしい症状がみられた場合には、まず肺疾患を疑えみたいなマニュアルがあるのかもしれない。

自分では無意味な作業だとわかってはいたが、約1時間にも及ぼうかという、その吸い込み作業を
終えた後、ベッドに移動。
ベッドで心電図、それから移動して胸のレントゲン、心疾患を調べる血液検査を行い、ベッドに戻ってしばらく待っていた。

すると女性の医者が何人か助手みたいなのを引き連れて現れた。

その体制をみて、何か大ごとかと、心の中で身構える。

心臓は特に問題はなく、疑っていた狭心症とかでもないということだったが、しかし、胸のレントゲン写真で問題が見つかったという。

診断結果は「肺炎」。

意外な診断に驚いた。

しかし、肺炎といったら、一般的に咳や発熱といった症状のはずだ。

そのことを訴えると、そういった症状がでない肺炎もあるという説明だった。

肺炎という診断結果を信じられないまま、入院を言い渡される。

入院?

何かと大げさに入院を勧めるフィリピンのことは知っていたが、肺炎といえば、日本人の死因でトップクラスの病気であること、さらにこちらが入院はしたくないということを言ったら、何か紙を見せられ、医者の決定に従わない旨、それにサインしろという。

何だかんだと、結局、入院するはめになってしまった。

To be continued...

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